大動脈瘤

 起こりうる合併症としては動脈壁の損傷・塞栓症・脳梗塞・腎梗塞・腸管虚血・下肢虚血・ステントグラフトの閉塞・狭窄・ステントグラフトのずれなどがあります。

術後の問題点として大動脈瘤への血液の流入が残存するエンドリークが挙げられます。

エンドリークによって瘤が破裂する危険性がある場合には再手術を検討します。

治療の選択

どちらの治療を行うかは患者さんの全身状態や大動脈瘤の状態などを考慮したうえで決定します。

ステントグラフト治療には解剖学的な制約があり大動脈瘤の形がステントグラフトに合わない場合などには治療ができないことがあります。

ステントグラフト治療を希望される場合にCT検査で詳しく大動脈瘤の形をみたうえで実施を検討します。

大動脈瘤の多くは動脈硬化が原因です。
動脈硬化の予防が結果的に大動脈瘤の予防につながるといえるでしょう。

動脈硬化の予防のためには禁煙・適正体重の維持・適度な運動・過度な飲酒を控える・バランスのよい食事を心がけるなどの生活習慣を意識するようにしましょう。