巨細胞性動脈炎

巨細胞性動脈炎では炎症を抑えるためにステロイドを用いた治療を行います。
失明の恐れがある場合にステロイドパルスと呼ばれるステロイドを点滴で大量に投与する方法を用いることもあります。

ステロイド単剤治療で効果不十分であったりステロイド減量で再燃を繰り返す場合には免疫抑制薬を併用します。

炎症に関連したIL-6というタンパクを選択的に抑えるトシリズマブという新しいお薬も使用できるようになりました。

失明や脳梗塞を予防するためにアスピリンの使用も検討されます。

巨細胞性動脈炎はときに失明の危険性を伴います。

これまでに感じたことがない頭痛・顎を動かしたときの疲れやすさ・ものが二重に見える・といった症状は巨細胞性動脈炎を早期発見するためのポイントとなる症状です。

症状がみられる際には医療機関を受診することをおすすめします。

診断後3〜5年以上経て大動脈瘤が形成され大動脈解離を起こすこともあります。

この場合には死に至る危険性もありますので定期的に経過を観察することも重要です。